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健康診断では分からない「血糖値のスパイク」って?

「血糖値スパイク」という言葉、聞いたことはありますか?

これは、体の中での血糖値の変化に対して使われます。健康診断などの検査結果では問題無いように見えても、この「血糖値スパイク」の状態が確認できる人は将来、糖尿病になるリスクがあるといわれています。

「血糖値スパイク」を知っていますか?

血糖値は食前、食後など私たちが生活する中で常に変動しています。健康な人の空腹時の血糖値は約70~110 mg/dlですが、140 mg/dl以上になると血糖値が高い状態、「高血糖」となります。
通常、血糖値は緩やかに変動するものですが、食後の1~2時間という短い間に血糖値が急上昇しそして急降下する状態を起こすことがあります。それが「血糖値スパイク」と言われるものです。
スパイクが「とげ」を意味するように、血糖値が乱高下することによって、血糖値のグラフがとがった形状になるのが「血糖値スパイク」の特徴です。これは、肥満や運動不足による筋肉の質の低下や、内臓脂肪によってすい臓の機能が低下することで、血糖値のバランスをとれなくなってしまうのが原因のひとつとも考えられています。

 

「血糖値スパイク」はなぜ起こるの?

血糖値の乱高下を繰り返す血糖値スパイク、放っておくと糖尿病へ悪化する可能性が高いと言われています。血糖値スパイクのある方が、生活習慣の改善等を行わなければ、その3分の1の方が約3年以内に糖尿病を発症する可能性があるという報告もあります。
さらに、血糖値スパイクは心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす可能性も高いことも分かってきました。血糖値の乱高下を繰り返すと、血管は大きなダメージを受けます。血糖値が急激に上昇することで、大量に発生する活性酸素によって血管内の細胞が傷つきます。その傷を修復するために血管の内側では動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすリスクが高まってしまうのです

 

血糖値スパイクは発見が難しい?

この血糖値スパイク、特に自覚症状がないうえ、起こるのも食後の数時間で正常値に戻ります。さらに通常の健康診断で計る空腹時血糖値の検査では数値には現れにくく発見が難しいと言われています。そのため、自分では血糖値スパイクが起こっていることに気づくことができず、知らぬまに動脈硬化が進んでいるケースが非常に多いのです。
また、太っているからリスクが高いというわけではありません。痩せている方でも血糖値スパイクの可能性はあります。血糖値スパイクになりやすい人の特徴としては、太ってはいなくても高血圧、高血糖、脂質異常がある、いわゆる「かくれメタボ」などです。また、血縁者に糖尿病がいる方も、血糖値スパイクのリスクが高まるため注意が必要です。

 

どうやったら血糖値スパイクに気づくことができる?

健康診断や自分で気づくのが難しいとされる血糖値スパイクは、どうやって気づくことができるのでしょうか。
健康診断では、「空腹時血糖値」と「HbA1c(ヘモグロビンA1c)」という二つの項目で、糖尿病であるかを判断します。空腹時血糖値が110mg/dl未満であれば正常、126mg/dl以上、HbA1c6.1%以上になると糖尿病の疑いがあると判断されます。さらに人間ドックなどの「ブドウ糖負荷試験」によって糖尿病を確定します。血糖値スパイクは、HbA1cが約5.8%以上になると、可能性が高いとされています。
健康診断以外では、自分でできる検査に尿糖検査があります。正常時では尿中に糖分はほとんど含まれませんが、血糖値が170mg/dlを超えると、尿糖が出ます。これは市販されている尿糖試験紙やデジタル尿糖計のキットを使って、簡単に測定することができます。
また、糖尿病患者さんが手軽に使うことができる、新しい血糖測定器〈Free Style リブレ Pro〉が注目されています。従来の方法だと、糖尿病患者さんは一日に複数回指先から採血し血糖測定をする必要があります。この測定器は、極細の針の付いた小さなセンサーを腕の上部に装着するだけで、血糖値を測定することができます。15分ごとに血糖値の変動をモニターで確認することができ、指に針を刺す痛みや手間もなく、患者さんの負担が大きく軽減されています。

 

まとめ

現在の日本には、300万人以上の糖尿病患者さんがいるとされています。「糖尿病予備軍」を含めると2000万人以上にのぼるとも。さらに「血糖値スパイク」については、1400万人を超えている可能性があるとことも分かってきました。
まずは自分が血糖値スパイクを起こしていないか知ることが大切です。食後の血糖値がどのように変動しているのかを把握することで、血糖値スパイクの早期発見に繋げましょう。

 

 

 

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