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【なぜ受け取れない?】 60日以上が条件なんて聴いてない!(心疾患・脳血管疾患)

2ヵ月を超えないと受け取れない!? いまは、1ヵ月前後で退院できる人も多いって聴いたけど!?

 

 

日本人の死因は「三大疾病」が約半数を占め、そのうち23.2%、約4人に一人が「循環器病」で命を落としています。

 

循環器病のうち「心疾患」は年々増加し続ける一方で、「脳血管疾患」については減少する傾向が続いています。

 

 

 

 

時折目にする、心疾患・脳血管疾患により他界された有名人のニュースからは、「やはり怖い病気だ…」との印象を受けますが、長いトレンドで見れば、同じ循環器病の中でも差が出始めていることが分かります。

 

差があると言えば、心疾患・脳血管疾患を患った有名人のうち、残念ながら他界される方と、罹患したニュースから間もなくして復帰する方に、大きく分かれているように感じることはないでしょうか?

 

心疾患・脳血管疾患は突然に症状が現れます。

 

痛みを感じ、倒れた、その“当初”の対応で、その後の経過が分かれます。

 

「当初の3~4時間で予後が決まる」

「発症から3時間以内に病院に到着するのが理想的」

 

と言われる中、実際に、心疾患・脳血管疾患に見舞われた後、数ヵ月以内に復帰を果たされた有名人の例を見てみましょう。

 

 

間もなくして、仕事に復帰している印象がある有名人

 

 

<心疾患>

 

  • 徳光和夫さん(フリーアナウンサー)

2001年6月(60歳時)、急性心筋梗塞を患い緊急入院。ゴルフに参加するために、夫婦で東京のホテルに泊まっていたところ急な痛みを訴えたのがきっかけ。同月末には仕事に復帰。

 

  • 森本レオさん(俳優、声優、ナレーター)

2010年2月27日(67歳時)、起床時、胸を締め付けられるような痛みを感じ都内の病院に緊急入院。心筋梗塞と診断を受けたが手術は行わず、カテーテル治療のみ。処置が早かったため順調に回復し3月9日に退院。

 

  • 西田敏行さん(俳優)

2003年3月3日(56歳時)、自宅で心筋梗塞により倒れ緊急入院。処置が早く、症状も安定していたことから、3月28日には退院。

 

  • 天海祐希さん(俳優)

2013年(45歳時)、舞台の登壇後に体調不良を訴え病院へ。そこで心筋梗塞が発見され、安静にせざるを得ない状態となり舞台を降板。入院するも、1週間後には退院。約1ヵ月後には仕事に復帰。

 

 

 

<脳血管疾患>

 

  • 星野源さん(ミュージシャン・俳優)

2012年12月(31歳時)、楽曲制作とレコーディングが終わった直後にクモ膜下出血で倒れた。手術は成功し、わずか2ヵ月で仕事に復帰するも、無理が祟って2013年6月に再発。3ヵ月後の9月には無事退院することができた。

 

  • 桜井和寿さん(ミュージシャン)
    2002年7月(32歳時)、当初は体調不良で歌番組をキャンセルしたが、検査入院の結果、小脳梗塞であることが判明し、3~4ヵ月の静養期間が必要と診断された。5ヵ月後の12月にはバンド活動を再開。

 

  • 磯野貴理子さん(タレント)

2014年10月23日(50歳時)、集合時間になっても現れないことを心配し家族が様子を見にいったところ「ろれつが回っていない」と指摘されたことがきっかけ約1ヵ月半の入院を経て復帰。

 

  • 田中裕二さん(芸人)

2021年1月(56歳時)、くも膜下出血と脳梗塞で救急搬送。自宅で急な痛みを訴え、痛み止めの服用をと思ったものの、そういうレベルではないほどの辛さから救急搬送を選択。約1ヵ月の療養を経てレギュラー番組に復活。

 

 

こうして見ると、いずれも1ヵ月前後で仕事や日常生活に回帰している方が大半ですが、「心疾患」「脳血管疾患」というワードから想像するかつてのイメージとは、異なるように感じたのではないでしょうか?

 

 

 

 

こうした闘病期間の“短期化”は、医療従事者の絶え間ない努力の結果であり、医療技術の革新によるものであることは勿論ですが、各事例の下線部を注視すると、ある共通している点があることが分かります。

 

  • 発症して間もないタイミングに、大事をとるよう慎重に行動していること
  • 近くに人が居たことで、即時に救急搬送等の判断を行っていること

 

いずれも「発症当初3~4時間の適切な判断・対応」が共通しています。

 

その一方で、残念ながら麻痺状態が残り長期間のリハビリを余儀なくされている方や、前述の通り、23.2%%(約4人に1人)は心疾患・脳血管疾患で亡くなっている現状もあり、まだまだ「怖い病気だ」という認識は変わりませんが、医学の進歩に伴い、総じて闘病期間の“二極化”が進んでいるように見受けます。

 

 

「60日以上」働けない状態が続かないと受け取れない!?

 

ところで、心疾患・脳血管疾患を保障する保険には、多くの場合「60日以上」という“制限(給付条件)”があることをご存じでしょうか?

 

心筋梗塞の場合は、医師による60日以上の労働制限。脳卒中の場合は、明らかな後遺症が60日以上継続しなければ給付の対象になりません。つまり、心筋梗塞や脳卒中に罹患しただけでは、給付金を受け取れないということです。

 

 

これは、ある医師のコメントです。

 

 

このコメントを読むと、前段の有名人各位の“早期復帰”についても納得の行く話だと思いませんか?

 

また、その一方で多くの保険商品に設定されている「60日制限」に対しては、「なぜ?」との疑問が思い浮かぶのではないでしょうか?

 

 

三大疾病を保障する商品が世間に登場したのは1992年です。

 

高齢化社会の進展、医療技術の発達といった社会の変化に対応し、生きているうちに自分の保険金(給付金)を受け取って自分のために役立てたいとのニーズを踏まえ「生前給付型」の保障が誕生しました。

 

 

当時の医療は現在のようなレベルになく、心疾患・脳血管疾患といえば最低でも2ヵ月以上の療養を余儀なくされるのが通常で、「心疾患を患って2週間後に復帰している」といった話は稀であったことから、「60日制限」が設定されていることに対し何ら疑問を持つことがありませんでした。

 

ところが、医療が進むと同時に浮き彫りになったのが“保険商品の置き去り”です。

 

医療技術が進歩することで、早期の退院、仕事への復帰を果たせるようになった一方で、「60日制限」があるために給付金を受け取れない患者が増え始めました。

 

 

「60日制限」が無く、軽度の状態から保障される商品が誕生したのは最近の話であり、それまでは「60日制限」が条件となっている商品しか存在しなかったことで、こうした苦情を招く事態になりました。

 

 

 

実際、当時の保険募集人の中で、ことさらに注意を払って「60日制限」を説明して歩いた人は、決して多くは無いと思われますが、例えて言うなら、コロナ禍以前に常時マスクをして外出する人が居なかったのと同じで、「前提」が大きく変化したことで注視するポイントが変わったということです。

 

 

とはいえ、給付条件が設定されている以上、その条件を伝えきれていなかったことを「やむを得なかった」とは言い難く、保険会社各社には真摯に受け止めた対応が求められることは言うまでもありません。

 

保険会社は契約内容を特定できるはずであり、苦情が発生する前に、もっと積極的な告知活動を行うべきではないでしょうか?

 

 

「60日制限」が設定されていない商品がある!?

現在は、「60日制限」が設定されていない、軽度の循環器病に対する保障を前提とした商品が登場しています。

 

その一方で旧来型の「60日制限」が設定されている商品も併存しており、加入者は自身のニーズに合わせて“リスク”を選択できるようになりました。

 

 

 

 

ところで、“リスク”が細分化されることで、私たちにとってはどんなメリットがあるのでしょうか?「保険料の違い」にフォーカスしながら確認してみましょう。

 

 

  • “リスク”が細分化された商品のメリットとは?

 

下記のAさん、Bさんが、同じ保険商品に加入し、同額の保険料を支払っていた場合を想像してみましょう。

 

 

 

 

加入している保険からは、一時金100万円の給付を得られるとします。同じ保険料を払いながら、Aさんの場合は受け取った100万円のうち80万円が余剰資金になるので治療費以外の予備資金に充てることができます。

 

一方でBさんの場合は、50万円の不足を、受け取った給付金以外の自己資金で賄う必要があります。

 

 

Bさんにしてみれば、

 

  • 「重度の場合は、もっと多くの給付金を受け取れるようにできないの?」
  • 「リスクに大きな差があるなら、そもそも商品を分けるべきでは?」
  • 「同じ保険料を払っているのに、何だか不公平な気がする!」

 

と思うかもしれません。

 

確かに、生命保険は「相互扶助(助け合い)」の制度で成り立っているので、Bさんが払った保険料がAさんの余剰金に回っているかと思うと、自分の身に置き換えても納得が行かない気がしませんか?

 

保険料は、その病気に罹患する確率等を根拠に設定されます。

 

同じ病名でも、軽度・重度の差や、その確率に差がある場合、それを一つの保険料体系にまとめた商品と細分化した商品では“リスクの幅”が異なるので、一般的にはこのように整理されます。

 

 

仮に、Bさんが『確率が低い、重度の発症に対する保障のみに細分化された商品』に加入していた場合は、もう少し保険料が割安であった可能性があります。

 

裏を返せば、同じ保険料なら150万円の給付金を受け取れていたかもしれないということです。

 

 

循環器系の疾患に対するリスクは、年代や性別、さらには職業ストレスによって差が生じることがあるとも指摘される中、各々のニーズも異なるので、“リスク”の差に応じて細分化された保険料体系である方が望ましいと考えられます。

 

 

  • あえて“リスクの幅”をウリにした商品もある!?

 

さらに最近では、軽度から重度までを幅広く保障するうえに、給付金額を高額に設定できる商品が登場しています。(イメージ:商品C)

 

 

 

 

前段の理屈から、保険料はやや割高に設定される傾向にありますが、発症時の可能性を具体的に想像すると、実はこうした商品が最も合理的なのかもしれません。

 

 

冒頭の各有名人の事例にある通り、軽度で済むか否かは「発症当初3~4時間の適切な判断・対応」によって決まります。

 

循環器病の発症は突然のことであり、必ずしもベストな選択ができるとは限らないので、「軽度」「重度」どちらの可能性にも対応できるよう備えるには、次のどちらかの選択になります。

 

 

 

 

選択肢①,②のどちらも得られる保障が同じであれば、「商品A」と「商品B」に各々加入する際の合計保険料より、「商品C」に加入する保険料が安い場合は、「商品C」の選択が合理的でありコスパが良いということになります。

 

そもそも「商品A」の開発・提供は、旧来型の「商品B」に加入済みである既契約者が不足する保障を追加で補うことを想定している側面もあります。循環器病への備えはこれから検討する、あるいは「商品B」は解約して一本にまとめたいという場合は、「商品C」の選択をお勧めします。

 

 

  • 商品の選択は「プロ」に任せる!

 

闘病期間の“二極化”が進む中、苦情の発生は後を絶たず…。

 

苦情を申し出るまでは行かずとも、なくなく給付金の請求を断念し肩を落とす患者の心情は、想像に難しくありません。

 

 

自身が「受け取れない」という事態に見舞われないために「商品の選択」が重要であることは、前段までの話でご理解いただいた通りです。

 

 

 

 

ここまでの話を簡単にまとめるとこうなりますが、もし「受け取れない事態だけは何としても避けたい」と考えるなら、まずは自身の契約が、「商品A,B,C」のどのタイプなのか?を確認するのがファーストステップになります。

 

但し、これをセルフチェックするのは容易ではありませんし、自身の加入状況に合わせた適切な商品を選択するには、各保険会社がラインナップしている数多くの商品に精通する必要がありますが、これもまた難易度の高い話になります。

 

そこで、お勧めしたいのが「専門家による診断・アドバイス」の受診です。

 

 

 

 

場合によっては、保障内容が充実したうえに保険料の総額が安くなることも考えられるので、参考までに、専門家へ相談する機会を設けてみることをお勧めします。

 

 

他にも「受け取れない」ケースはあるの?


今回紹介した「60日制限」以外にも給付金を受け取れないケースがあります。

 

罹患する人の割合が多い「三大疾病」に関連するケースをはじめ、いくつもの事例があり、やはりいずれも専門的な知識が無ければ、いざという時に受け取れない事態に陥ってしまう可能性が高いので、トラブルに発展しやすいのが実態です。

 

 

決して安くはない保険料を、生活費を切り詰める形で払い続けた挙げ句に、いざという時に給付金を受け取れないのは、やはりショック…。

 

筆者としては、読者の皆さんが、ひとりでもこうした事態に見舞われないように願うばかりですが、他の受け取れないケースが気になった方は、当情報提供サービスのメニューを活用し、ひとつでも多くの情報収集に努めることをおすすめします。

 

ぜひ、お気軽にご利用いただきたいメニューはこちら:

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