カロリー、塩分、糖分を控えたら、次は「控える」ではなく「増やす」 。それは何?
昨今は健康ブームのためか、「カロリー」「塩分」「糖分」を控える食事が良いとされています。
しかし、私たちの体に必要な栄養素は、これだけではありません。そこで今回注目したいのが、年齢や性別、職業などを問わずに「しっかり摂りたい栄養素」、たんぱく質です。
たんぱく質を摂りたい理由
日常の食事で意識して摂るようにしている栄養素について調べたところ、次のような結果となりました。
【意識して摂取している栄養素/一般女性】
1位:ビタミン(45.0%)
2位:食物繊維(44.3%)
3位:たんぱく質(41.2%)
【意識して摂取している栄養素/美容や健康に対して関心の高い女性】
1位:ビタミン(58.0%)
2位:食物繊維(44.3%)
3位:たんぱく質(41.2%)
美容や健康に対して関心の高い女性では、順位は同じでも、たんぱく質を意識して摂っている人の割合は51.7%と高くなります。これは、2人に1人が普段からたんぱく質摂取を意識していることになります。また、たんぱく質を摂りたい理由について聞くと、「筋肉づくり」よりも、「美容や健康」を目的とした理由が上位を占めました。
【たんぱく質を摂りたい理由】
1位:健康のため(67.2%)
2位:生きていくため(47.4%)
3位:美容のため(39.7%)
4位:免疫力向上のため(37.7%)
5位:髪や爪に良いから(36.8%)
6位:筋肉を鍛えるため(34.8%)
たんぱく質、実は摂るのが大変な栄養素
美容や健康への関心度が高い女性でも、約70%の人が「たんぱく質は摂るのが大変な栄養素」だと思っています。その理由には次のようなものが挙げられます。
【たんぱく質を摂るのが大変な理由】
- 脂質が気になる
- カロリーが気になる
- 食べ過ぎてしまう
- 何から摂ればよいのか分からない
たんぱく質を多く含む食品の中には、脂質やコレステロールなども含まれているものがあります。カロリーが高いものもあるため、たんぱく質の摂取は大変だと感じることが多いようです。
また「どのような食品にたんぱく質が含まれているのか」「どれ位の量を摂ればよいのかが分からない」といった人も多いようです。まず、自分には「どのくらいのたんぱく質が必要」で「どのくらい足りていないか」を知ることが大切です。
植物性たんぱく質と動物性たんぱく質
たんぱく質を意識して摂取している人は、どのような食品から摂るようにしているのでしょうか。
【たんぱく質を摂取している食品】
1位:肉・魚・卵・牛乳などの動物性たんぱく質(28.5%)
2位:意識していない(26.7%)
3位:植物性と動物性の両方 (24.3%)
現状は体づくりのブームもあり、植物性たんぱく質よりも動物性たんぱく質が摂れる食品を選ぶ人が多くなりました。しかし、植物性たんぱく質と動物性たんぱく質の情報を提示した後では、植物性も動物性も両方を摂るようにしたいと回答した人が74.5%となりました。意識してたんぱく質を摂取している人でも、情報を提示すると回答に変化が生まれる結果となりました。
これは、たんぱく質がきちんと理解されていないことも、その理由かもしれません。
たんぱく質は誤解されている?
たんぱく質は美容と健康に欠かすことのできない栄養素としての注目を集めるものの、知識としては誤解されている可能性があります。「たんぱく質に関する〇×クイズ」を10問出題したものでは、全問正解者は全体のたった1.8%でした。正解率の高かった問題は、たんぱく質全般に関する知識である一方、たんぱく質の特徴などは誤解されていたのです。それでは正解率の高かった問題と低かった問題を見てみましょう。
【正解率の高かった問題】
- たんぱく質は筋肉だけでなく、髪や爪、肌、骨などの体の材料となる
- 筋肉が減少する時期である40~50代の女性は、筋力が低下しないよう運動を心がけ、食事もたんぱく質を意識して摂った方が良い
【正解率の低かった問題】
- 大豆は植物性たんぱく質だがアミノ酸スコアが高い
- 動物性たんぱく質のホエイたんぱく質は吸収が早く、カゼインたんぱく質は吸収が遅い
現状では、たんぱく質の摂取に対する意識は高いのですが、肝心な「たんぱく質に対する知識」は不足しているようです。
たんぱく質を意識して摂る理由はさまざまです。近年では、筋肉体操や筋肉貯金、腹筋女子などの筋肉ブームに伴い、たんぱく質の需要は拡大しています。しかし、女性の中には筋肉づくりではなく、美容や健康を目的としてたんぱく質を摂取している人が多くいます。
また、高齢者にとってたんぱく質は、元気で生きていくためには必須な栄養素でもあるのです。
まとめ:正しい知識が健康への第一歩
たんぱく質の正しい知識を持てば、植物性も動物性どちらも摂る人は増えるでしょう。流行りに乗るだけではなく、しっかりとした知識を持って、たんぱく質を上手に摂取していきましょう。
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