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なぜ見つかりにくい!? 気づいたら進行している大腸がんの怖さとは?

 

2019年に報告されたデータでは、男女合わせたガンの部位別罹患率で最も多いガンは大腸ガンでした。

ここまで医療技術や検診が発達している現代にも関わらず、大腸ガンの罹患率は右肩上がりに増加傾向であり、高齢化の影響を除した年齢調整罹患率ですら増加傾向にあります。

 

これは、高齢者が増加したことだけではなく、食事の欧米化などを背景に大腸ガンに罹患する人が根本的に増加している頃を示しており、中にはガンがそれなりに進行してから発見されてしまう人も少なくありません。

 

国内におけるガン検診の普及により、早期発見率が増えてきているガンも多い中、なぜ大腸ガンは見つかりにくいガンと言われているのでしょうか?

本書では、大腸ガンの特徴や、現在行われている検診などについて詳しく解説していきます。

<初期症状がほとんどない大腸がんの怖さ>

 

 

谷脇さん

はじめに大腸がんについて簡単に教えてください。

編集部

大腸にできたポリープが異形や遺伝子異常を起こし、がん化していく病気です。

突然大腸にがんができるというよりも、生活習慣などが影響してポリープが徐々にがんになっていくことが多いですね。

年齢も幅広く20代から発症する人もいて、40代からは特に注意が必要です。

男女どちらがかかりやすいということはないですが、女性の罹患するがんのなかで、死亡数が一番多いのが大腸がんの特徴です。

谷脇さん

大腸がんは見つかりにくいと聞いたことがありますが、大腸がんの初期症状は、どのようなものでしょう?

編集部

実は大腸がんに初期症状はほとんどないのです。

進行してくると血便、便秘、下痢、お腹の張り、腹痛などの症状がでてきますが、これらの症状は、進行してからでないと現れないのです。

谷脇さん

では初期のうちに大腸がんを見つけるのは無理なのですか?

編集部

初期の段階で見つけるために大切なのは、健康診断をきちんと受けることです。

特に体に異常がなくても、年に一度は健康診断で検便を行うことが非常に重要なのです。

 

<検便で異常ありなら大腸カメラを>

 

 

谷脇さん

検便で異常があった場合はどうしたらいいですか?

編集部

大腸カメラを受けるようにしましょう。

しかし、検便で再検査だとしても、大腸がんである確率は決して高くありません。

実際に検査をしたらポリープがない人もいます。

ちなみに検便で引っかかる原因の中で一番多いのは痔です。

谷脇さん

それでも大腸カメラはきちんと受けた方がいいのですか?

編集部

もちろんです。

多くないとはいえ、実際に検査をして、大腸がんや将来がんになるかもしれないポリープが見つかる場合もありますからね。

早めに発見できれば治る確率も高く、短い期間で治療することができます。

大腸がんは治るがんなのに、しっかりと検査をしないことで、治る可能性が減ってしまうのです。

谷脇さん

検便で異常がなかった場合は、何年ごとに検査を受けるべきでしょうか?

編集部

検便は年1回の健康診断で必ず行ってください。

大腸カメラは、ポリープがなければ3年に1回、ポリープがあった場合は年に1回は行うようにしましょう。

ただ検便で必ずしも大腸がんが見つかるわけではないので、一度は大腸カメラを受けることをおすすめします。

 

<食生活が大腸がん予防のカギ>

 

 

谷脇さん

検査を毎年行うことは必須として、それ以外に予防としてできることはありますか?

編集部

一番は食生活を改善させることですね。

大腸がんになりやすい人の特徴として、50歳以上、大腸がんの家族歴がある、赤身肉や加工肉の過剰摂取、喫煙、過度のアルコール摂取が挙げられます。

年齢や家族歴などは変えることはできませんが、食生活は改善することができます。

谷脇さん

具体的にどのようにすればよいのでしょうか?

編集部

肥満の原因となるような高カロリーのものは控えるべきでしょう。

先ほども述べたように、特に赤身肉や加工肉の過剰摂取は要注意です。

逆に野菜や繊維質、果物やカルシウムの摂取は大腸がんの抑制に繋がりますので、積極的に摂りましょう。

あとは適度な運動などをして、肥満を防止することも効果的ですよ。

谷脇さん

最後に大腸カメラを受けたことのない人に、メッセージがあればお願いします。

編集部

大腸がんは早期に発見できれば、治るがんです。

転移していない早い段階で見つけることが重要です。

そのためにはしっかりと検査を受けることが一番。若くて健康だからといって検査を怠らず、年に一度はしっかりと健康診断、大腸カメラを受けるようにするといいと思いますよ。

 

まとめ

初期症状がほとんどない大腸ガン。

早期に見つけるためには、健康診断で検便や大腸カメラをきちんと行うことが大切です。

早く見つかれば治ると言われているため、検査で異常があった場合は放置せず、しっかりと再検査を受けるようにしましょう。

 

それぞれのガンの発症を食い止めるには、そのガンに対する検診の普及が必要不可欠です。

実際に、日本よりも検診受診率の高い欧米では、日本では増加傾向にあるガンが減少しているという事実があります。

 

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