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投資家の夢、テンバガー(10倍株)を見極めて“億り人”になるためには?

小型株で実際に1億円を築いた人に聴いてみた! 注目銘柄と初心者向け株式投資方法とは?

 

億り人とは、株式投資などで億単位の資産を築いた投資家のこと。

憧れはするものの、そんな元手もないし自分には無理だろうと諦めてはいないでしょうか。しかし、少額から始めても億り人になれるチャンスがあるのも株式投資の醍醐味の一つです。

少額から投資を始めて億り人になる一つの方法が、テンバガー(Ten Bagger・10倍株)といわれる大化け銘柄を探し出して投資する方法です。

決して簡単ではありませんが、チャレンジしてみる価値は十分にあるでしょう。今回はテンバガー株を見極めるポイントをご紹介します。

 

 

 

テンバガー(10倍株)とは

 

テンバガーとは、もともと1試合で10塁打をあげる強打者を指す野球用語です。それを著名投資家ピーター・リンチ氏が、株価が10倍になる大化け株(10倍株)を指す言葉として使い始めたといわれています。

1年程度の短期間でテンバガーを達成する銘柄はほんの一握りですが、5年、10年といったスパンでみれば10倍をはるかに超える成長をとげた銘柄は多くあります。

 

一例として、テスラ(TSLA)のケースをみてみましょう。

 

 

出典:Yahoo!ファイナンス(2022年6月29日現在)

 

2019年10月の50ドル台だったテスラの株価は、2020年11月に500ドルを突破し、約1年でテンバガーを達成します。その後も株価は上昇を続け、2021年1月の高値880ドルをつけ、1年2ヶ月で株価は約18倍になりました。その後株価は下落したものの、再度上昇に転じ、2021年11月に直近の高値である1,243.49ドルをつけ、約2年2ヵ月で株価は約25倍になっています。

2010年6月の上場時の初値3.4ドル(株式分割考慮後)を基準にすると、直近高値までの約11年では約366倍です。

 

 

日本株でもテンバガーは狙える

 

新しい技術や企業が次々と生まれ成長しているアメリカと違い、日本株にはテンバガーになるような銘柄はあまりないと思うかもしれません。しかし、実際には日本株でも多くの銘柄がテンバガーを達成しています。

日本には実力を持った企業はあるものの、投資家からの期待度が低い面があります。そのため、時価総額が小さく、割安な状態で放置されているテンバガー候補が多いのです。このような銘柄は、一旦注目を集めると大きな値上がりが期待できます。時価総額が一定以上でないと投資できないルールを定めている機関投資家も多く、時価総額がその基準を超えることで資金が一気に流れ込み、株価が急騰するケースもあります。

華やかで魅力的な銘柄の多くは、すでに株価も高騰しており、そこから10倍になるハードルは高くなります。

 

 

リーマン・ショックのような暴落時はテンバガーを狙うチャンス

 

いくら実力や魅力のある銘柄でも、高値で買ってしまうとテンバガー狙うのは難しくなります。かといって、ほとんど誰も注目していない段階でテンバガーになる銘柄を見つけ出すのも容易ではありません。

そこで狙い目となるのが、リーマン・ショックやコロナ・ショックのような相場の暴落時です。暴落時に買い向かうのは勇気が必要ですが、ほとんどの銘柄が叩き売り状態になるため、その回復局面で値上がりを期待できます。

 

歴史的な大暴落となったリーマン・ショック時には、日本株の4銘柄に1銘柄が最安値からテンバガーを達成しています。最安値で投資するのはさすがに難しいですが、底打ちを確認してから投資しても十分な利益を狙えるでしょう。

“2008年9月に起きたリーマン・ショック。この歴史的な暴落の後に付けた最安値から価格が10倍以上に上昇したことがある銘柄は、今年(筆者注:2022年)1月末時点で946銘柄。同時点で東証の4市場(1部・2部、マザーズ、ジャスダック)に上場していた3769銘柄(外国企業を除く)の4つに1つがテンバガーを達成していた。”

引用元:実は日本株の25%が10倍高 発掘する4つのポイントは|日経マネー特集(日本経済新聞・2022年3月4日号)

 

上記946銘柄の最安値からピークまでの上昇期間は、平均8.2年、762銘柄は5年以上かかっています。短期間でV字回復する銘柄もありますが、ほとんどの銘柄は時間をかけてテンバガーを達成しています。

 

 

テンバガーで億り人になった投資家の共通点

 

複数のテンバガーをものにして億り人になった投資家には、次のような共通点があります。

 

  • 相場全体が底入れするタイミングで割安になった有望株へ投資する
  • 投資候補となる有望株は事前に精査してリストアップしておく
  • 成長シナリオが続く限りは、短期的な変動に惑わされず持ち続ける
  • 成長シナリオが崩れたら売却する

 

 

日本株の場合、相場底入れの目安として多くの投資家が注目しているのが、「日経平均株価構成銘柄のPBR1倍割れ」のタイミングです。

PBR(株価純資産倍率)とは、株価が1株あたりの純資産の何倍かを示す指標のこと。PBRが1倍を割る状態は、企業が保有している資産より株価が割安な状態を意味します。例えばPBR0.9倍というのは、1,000億円の資産を持つ企業が900億円で買える状態で、通常そのような状態は長く続きません。

実際の株価には企業に対する投資家の評価なども反映されるため、PBRが1倍を下回っている個別銘柄もあります。しかし、過去のデータからは相場全体のPBRが1倍を割り込む状態は長く続かず、相場反転を見極める目安になるのです。

 

日頃から銘柄分析を行い、投資候補となる有望株をあらかじめリストアップしておくことで、投資するタイミングを逃しません。一旦候補となった銘柄も定期的に見直し、成長シナリオが崩れてしまった銘柄は入れ替えます。

投資した後は成長シナリオが続く限り、短期的に株価が下がっても持ち続けます。売却するのは成長シナリオが崩れたときです。成長シナリオが崩れれば損失が出ても売却し、他の有望株に乗り換えます。売買は短期的な値動きではなく、成長シナリオが維持されているかどうかで判断することがポイントです。

 

 

テンバガーを狙いやすい銘柄は「中小型株」と「業績回復株」

 

テンバガーを狙いやすい銘柄として、ピーター・リンチ氏は「中小型株」と「業績回復株」をあげています。

 

 

テンバガーを狙いやすい中小型株の条件

 

テンバガーを狙いやすい中小型株の特徴は以下の通りです。

 

  • 中小型株(時価総額300億円以下)
  • 成長性(連続増収、増収率20%以上)
  • オーナー企業(創業者が大株主にいるか)

 

 

まずはこの3つの条件から候補となる銘柄を絞り込んでみましょう。

 

・中小型株

中小型株であるかは、売上や利益、従業員数、株価水準などではなく、「時価総額」で判断します。時価総額は「発行済株式数×株価」で算出され、その企業の価値を表すものです。株価水準の低い、いわゆる「低位株」のことではないので注意しましょう。

テンバガーを狙いやすい中小型株の時価総額の目安は、「300億円以下」です。

株価が同じ1,000円の銘柄でも、発行済株式数が1,000万株のA社の時価総額は100億円、発行済株式数が10億株のB社の時価総額は1兆円です。

A社の場合、時価総額が1,000億円になれば株価は1万円になってテンバガーを達成できます。一方、B社がテンバガーを達成するには、時価総額が10兆円にならなければなりません。どちらがテンバガーを達成しやすいでしょうか。

 

・成長性

成長性は、「連続増収」「前期からの増収率(売上高の伸び率)が20%以上」が目安になります(東証上場企業の2021年度の平均増収率は15.4%)。

株価は企業価値を反映するものであり、株価上昇の原動力となるのは企業の成長です。成長していない企業の株は、株価の値上がりも期待できません。

 

・オーナー企業

オーナー企業であるかは、創業家一族やその資産管理会社が大株主に入っているかをチェックしましょう。

オーナー企業の強みは、創業者一族が実質的な経営権を持っているため、経営の意思決定が早いことです。時代の変化に迅速に対応しながら事業を拡大できるため、株価は上昇しやすくなります。

実際にテンバガーになった銘柄の8割近くは、オーナー企業やそれに近い企業が占めています。

 

 

テンバガーを狙いやすい業績回復株の条件

 

テンバガーを狙いやすい業績回復株は、以下のいずれかに当てはまる銘柄です。

 

  • 減収増益
  • 黒字転換

 

 

・減収増益

減収増益は、売上は減少している中で利益が増加する状態をいい、コスト削減などの経営改善が進み、増収に転じれば一気に利益が増えやすい状態です。株価は大底圏から反転しやすいタイミングで、回復局面で利益を狙えます。

 

・黒字転換

営業利益が赤字から黒字へ転換すると見通しの立った銘柄は、株価が上昇しやすくなります。特に減収減益から増収増益に業績がV字回復するパターンでは、株価の大きな上昇が期待できます。

 

 

身近な銘柄がテンバガーになることも

 

普段利用しているお店や商品・サービスなど、わたしたちの身近にもテンバガーのヒントはあります。

特徴的なCMで一躍有名になった減量ジムなどを運営する「RIZAPグループ(2928)」。

 

 

出典:Yahoo!ファイナンス(2022年6月29日現在)

 

スマホゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」が大ヒットした「ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)」。

 

 

出典:Yahoo!ファイナンス(2022年6月29日現在)

 

業務スーパーを運営する「神戸物産(3038)」。

 

 

出典:Yahoo!ファイナンス(2022年6月29日現在)

 

キャンプ用品を製造販売する「スノーピーク(7816)」。

 

 

出典:Yahoo!ファイナンス(2022年6月29日現在)

 

自分が利用していいなと思ったお店や商品・サービスがあれば、運営企業が上場していないか調べてみましょう。前述した中小型株や業績回復株の条件を満たしていれば投資のチャンス。テンバガーを狙えるかもしれません。

 

 

投資は余裕資金で

 

投資は当面使う予定のない余裕資金で行うのが基本です。特にテンバガーを目指す場合は、成長シナリオが崩れるまでは持ち続けて利益を伸ばす必要があり、資金を途中で引き出すことは避けなければなりません。

必要な時期、必要な金額が決まっているお金は、預貯金や債券、保険商品など、比較的安全性(確実性)の高い方法(商品)をベースに準備しましょう。

 

 

【エピローグ】 もし、このようにお考えなら

 

今回の記事はいかがでしたか?既にご存じの情報もあれば、「そうなんだ」「知らなかった」といった情報もあったのではないでしょうか?

 

経済環境の悪化と共に、世間では「自助努力による“投資”」が注目を集めています。また、「iDeCo」や「NISA」の認知度も高まり、多くの場でその名前を目にするようになりました。

 

ところで皆さんは様々なメディアから得た情報をもとに、ご自身の資産形成についてリアルに着手されているでしょうか?情報収集ばかりが先行して、なかなか実行動が伴っていないという方も少なくないのではないでしょうか?

 

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