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体脂肪率や体重が減らない…もしかすると“コレ”が原因かも!

食事・運動のダイエット効果は4割、残りの6割は”コレ”で決まるってご存じでしたか?

 

「若いときより、脂肪が付きやすくなってきた」「ダイエットしても思うように体重が減らない」など、歳をとるにつれて気になる方は多いのではないでしょうか。

その悩みは、基礎代謝の低下が関係しているかもしれません。

そこで基礎代謝とは何か、また基礎代謝を上げるためにはどうしたらよいのか、見ていきましょう。

 

 

基礎代謝とは何?

 

私たちは、食べ物を食べ、それに含まれる糖質、脂質、たんぱく質を消化吸収することでエネルギーを作り出し生きることができます。これを「エネルギー代謝」と呼びます。このようにして体内で作り出されたエネルギーは、「基礎代謝」「身体活動」「食事誘発性熱産生」の3つに使われています。

 

基礎代謝:生命維持活動に必要な最小限のエネルギー量(呼吸など)

 

身体活動:エネルギーを消費する動作すべて(スポーツなどの「運動」、労働家事、通勤などの「生活活動」)

 

食事誘発性熱産生:食べた物が体内で栄養素として分解されるときに使われるエネルギー

 

 

また、これら3つのエネルギー消費の割合は、身体活動が約30%、食事誘発性熱産生が約10%であるのに対し、基礎代謝は約60%と最も大きくなっています。

 

基礎代謝量は、さまざまな要因によって影響を受けています。体表面積、年齢、性別、体格、ホルモン、季節、月経などです。たとえ年齢、性別、体重が同じであっても、基礎代謝が同じとは限りません。例えば、体表面積が広いと放熱量も多くなるため、身長が高い人ほど基礎代謝は高く、また成長過程にある若い人は体内の代謝が活発であるため、基礎代謝は高くなります。

女性の場合、女性ホルモンの分泌量の変化によって体温が影響を受けます。そのため、体温が上がる月経開始2~3日前が基礎代謝量は最も高く、体温が下がる月経中は最も低くなると言われています。

 

生命維持に必要最低限な活動に使われる基礎代謝ですが、安静時にも臓器や組織ではエネルギーが代謝されています。その中でも代謝が高いのが骨格筋、肝臓、脳で、この3つで全身の6割の代謝量を占めているとされています。男性に比べて女性は骨格筋量が少ないため、基礎代謝量も男性より少ないのが一般的です。

 

 

基礎代謝はなぜ下がるの?

 

成長期の子どもは発育のために大量のエネルギーを消費するため基礎代謝量が多くなりますが、通常は10代をピークにして加齢とともに基礎代謝量は徐々に減少します。これは、「徐脂肪組織量」の減少が原因であると考えられています。

徐脂肪組織とは、脂肪を除いた組織のことで筋肉、骨、内蔵臓器、血液を指し、これらは加齢とともに減少していきます。

基礎代謝は約10年で1~3%ほど減少し、年齢的には男性では40代、女性では50代で大きく減少するといわれています。

 

 

基礎代謝を上げる(食事編)

 

基礎代謝が上がると、1日のエネルギー消費量が増えるため太りにくくなる、というメリットがあります。では、どのようにしたら基礎代謝を上げ、維持することができるのでしょうか。

 

 

1.水を飲む

 

意外と思われるかもしれませんが、基礎代謝を上げるには水を飲むのが効果的です。水を十分に飲むと、血液が筋肉へ十分に行き渡ることで、筋肉量の増加を助けます。常温の水か白湯をそれぞれの活動量に合わせて、適量に摂りましょう。

よく活動する人は3.3~3.5L、活動の少ない人は2.3~2.5Lを目安にしましょう(食事で摂る水分量も含む)。

 

 

2.代謝を上げる食材を選ぶ

 

代謝を上げるのに鍵となるのが筋肉です。

筋肉を作るのに重要な栄養素であるたんぱく質を多く含む食材(卵、肉類、豆類)を積極的に摂りましょう。

 

また、体温が1℃上昇するごとに、代謝量は約13%上昇すると言われています。体を温める食材を摂ると代謝を上げやすい体づくりにつながります。体を温めるには、根菜類やかぼちゃなど暖色の野菜、発酵した茶葉を使っていれる紅茶、ほうじ茶、しょうが、唐辛子などの薬味や香辛料、玄米や全粒粉パンなど未精白の食材を摂るのがお勧めです。

 

 

3.よく噛んで食べる

 

食事の際は、ゆっくりよく噛んで食べることを意識しましょう。そうすることで、食事誘発性熱産生が上がり、食事後の消費エネルギー増加も期待できます。

 

 

4.腸内環境を整える

 

短鎖脂肪酸という言葉を耳にしたことがありますか?最近ではエネルギー代謝には、腸内環境も大きく影響していることが分かってきました

この短鎖脂肪酸とは腸内細菌が食物繊維を分解して産生されるもので、交感神経を活発にして代謝を促進させたり、脂肪が細胞に取り込まれるのを抑制する働きがあります。また腸内の細胞のホルモン産生を促進することで、糖質の分解を抑制したり、食欲がコントロールされて食べ過ぎ予防が期待できると言われています。

 

短鎖脂肪酸を増やして腸内環境を整えるには、乳酸菌や食物繊維を多く含む食品を摂るとよいでしょう。乳酸菌を多く含むものとして、ヨーグルト、チーズ、納豆、漬物などの発酵食品がお勧めです。併せて、乳酸菌のエサとなるオリゴ糖を含む食品を摂ると、より効果的です。

 

 

基礎代謝を上げる(運動編)

 

 

食事だけではなく、運動を生活に取り入れることでも、基礎代謝を上げることができます。

 

 

1.筋トレ

 

基礎代謝を上げるには、まずは筋肉量を増やすことが大切です。無理のない程度で筋力トレーニングを行いましょう。

筋肉の疲労回復を考慮して2、3日に1回のペースで行うのがおすすめです。1日10~15回ほどの筋トレを1~3セットから始めてみましょう。

部位にもよりますが通常、筋肉が疲労して回復するまで、2~3日かかるとされています。筋肉の疲労が回復するのを待たずに、筋トレを行うことはやめましょう。

 

筋トレの方法は具体的に、ダンベルやマシンなどの筋トレ器具を使って行うものと、腕立て伏せやスクワットのように自分の体重を利用して行うものがあります。大きな筋肉を鍛えると効果的な代謝アップが期待できます。まずは、大きな筋肉が集中している下半身を鍛えることができるスクワットがおすすめです。

スクワットは、しゃがむ→立ち上がる、の動作を繰り返すことで、太ももやお尻など下半身全体の筋力を効率よくアップできるトレーニングです。場所を選ばず、手軽で簡単にできるのも良いですね。

 

 

2.ウォーキング、水泳などの有酸素運動

 

有酸素運動とは、筋肉を収縮して動かす際のエネルギー源として酸素を使う運動のことをいいます。ジョギング、水泳、エアロビクスなど、ある程度の時間をかけながら行う比較的負荷の軽い運動が一般的です。一方、有酸素運動とは反対に、無酸素運動と言われるのが、短距離走など短時間で強い負荷をかける運動で、この場合筋肉を動かすエネルギー源として酸素は使われません。

 

有酸素運動は、他にサイクリング、エアロバイク、ウォーキング、アクアウォーキング、ハイキング、踏み台を使ったステップエクササイズなどさまざまな運動があります。無理なく継続できるような、自分に合った有酸素運動を行うとよいでしょう。また、脂肪を減らすためにも、乳酸が出にくく長時間行うことができる有酸素運動が効果的です。

バスケットボールやサッカーといったスポーツは、行う動作によって有酸素運動と無酸素運動両方が含まれています。無酸素運動の際は、疲労の原因となる乳酸が筋肉に蓄積するため、疲労感が強ければ強いほど無酸素運動の割合が高くなります。同じ有酸素運動であっても、運動強度の違いにより、ウォーキングよりジョギングのほうが無酸素運動の割合は高くなるのが、その理由です。

 

ただし、有酸素運動とはいえ過度な運動量は禁物です。有酸素運動のやり過ぎは、脂肪量の減少とともに筋肉量も減少させてしまいます。

基礎代謝に必要な筋肉を落とさないよう、体脂肪がエネルギーとして使われるのは運動開始後20分頃から、を意識しながら、最低でも1回20分、2日に1回のペースで行うのが好ましいでしょう。

 

 

3.ストレッチ

 

筋肉を伸ばす柔軟体操であるストレッチですが、同時に筋肉量を増やすことができるため代謝を上げるのに効果があります。ケガ予防や、疲労回復にも役立ちますので、筋力トレーニングや有酸素運動と併せて行うとより効果的です。

 

ストレッチには、関節の動きを含む「動的ストレッチ」と、関節の動きを含まない「静的ストレッチ」があります。一定の方向に関節を動かすことで筋肉の収縮させる動的ストレッチに対して、静的ストレッチは、一定の方法にゆっくりと筋肉を伸ばした状態でしばらく制止する、というものです。

 

ストレッチを行うのは簡単そうに思えますが、間違った方法で行うと筋肉を傷めることもありますので、正しい方法を確認することが大切です。まずは、目的に合った適切な部位を選びましょう。ストレッチするときは20秒以上かけて、ゆっくりと伸ばします。同時に伸ばす部位を意識しながら、痛いと感じるほどに伸ばすことはやめましょう。ストレッチ中は呼吸を止めないよう、酸素を取り入れながら行うことを意識しましょう。

 

ストレッチと似た運動として有名なのが、ヨガやピラティスです。これらは同じような運動ととらえがちですが、根本的な違いがあります。ヨガはポーズ(制止姿勢)を主に行いながら、同時に腹式呼吸によって副交感神経を活性化させ、ポーズ、呼吸法、瞑想によって心身を鍛えることを目的としています。

一方ピラティスは、胸式呼吸によって交感神経を活性化させる運動で、エクササイズを通してインナーマッスルを鍛えます。

 

 

まとめ:年齢とともに基礎代謝も変化する

 

年齢を重ねるにつれて、体脂肪率が増加しやすく、体重が減りにくいことなどの原因には、基礎代謝の低下が大きく影響していることがお分かりいただけたでしょうか。一般的な傾向として加齢に伴い基礎代謝が低下することは仕方のないことはあります。しかし、食事や運動など意識することで、代謝アップを図り、高く維持することは可能です。代謝を上げる食生活や、筋トレや有酸素運動、ストレッチなど自分に合ったものを無理なく取り入れながら、太りにくい体づくりを目指してみてはいかかがでしょうか。

 

 

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