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【初心者必見】将来、差がつく!? 「ドルコスト平均法」の鉄則をやさしく解説

ドルコスト平均法を味方につけるために必要な知識を伝授! リスクや注意点もマスターしておこう

 

「リスクを抑えながら投資して資産を増やしていきたい」

「投資するタイミングの判断が難しい」

このような人におすすめなのが、「定期定額投資による「ドル・コスト平均法」です。

ドル・コスト平均法はどのような投資方法なのか。この記事では、ドル・コスト平均法の仕組みとメリット・デメリット、注意点について解説します。

 

 

 

ドル・コスト平均法とは?

 

ドル・コスト平均法とは、価格の変動する資産(商品)を同じ金額ずつ定期的に購入していく投資手法のこと。投資時期の分散と購入価格の平準化(平均化)により、投資リスクを軽減するメリットがあります。

投資時期の分散は、高値掴みや投資後の急落といった一括投資のリスクを軽減します。また、投資額を一定にすることで、価格の高い時期には少なく、価格の低い時期には多く購入することになり、下落時に購入した資産が回復局面でより多くの利益をもたらします。

 

 

ドル・コスト平均法の効果

 

ドル・コスト平均法にはどのような効果があるのか。毎月1万円ずつ、以下のような値動きの投資信託へ積立投資した場合を例に確認してみましょう。

 

 

出典:金融庁

 

1月は投資信託1口当たりの価格(単価)が10円なので、購入口数は1,000口です。1月以降、単価は下がり続け、9月には2円を付けます。単価が安くなったことで、同じ1万円でも9月の購入口数は5,000口まで増えました。

1月から12月までの1年間で投資した総額は1万円×12ヶ月=12万円、購入口数の合計は2万7,123口です。

12月時点の単価5円で運用資産額を計算すると、5円/口×2万7,123口=13万5,615円。単価は投資を始めた1月の半分になっていますが、15,615円の利益(含み益)が出ています。

これはドル・コスト平均法によって購入価格が平準化され、5円以上で投資した分の値下がりを、5円以下で投資した分の値上がりがカバーし、値下がり分を上回った結果です。

もし1月に12万円を一括投資していれば、12月時点の運用資産額は6万円になり、6万円の損失(含み損)が出ていました。

 

 

投資するタイミングの判断が不要で投資初心者も続けやすい

 

ドル・コスト平均法では、決まったタイミングで決まった金額を投資していくため、投資するタイミングの判断が不要です。

投資では安く買って高く売るのが基本。それには銘柄や相場の分析が必要なので、投資初心者にはハードルが高いかもしれません。投資に割ける時間がなく、投資をやめてしまう人もいます。

ドル・コスト平均法による積立投資は、最初に投資する商品と投資額を決めた後はほとんどほったらかしでよく、長く投資を続けやすいのも特徴です。長く投資を続けることで、ドル・コスト平均法のリスク軽減効果はさらに高まります。

 

 

コツコツ資産を増やして人に向いている

 

定期定額投資、長期投資が基本のドル・コスト平均法は、コツコツ資産を増やしていきたい人に向いています。

投資を始めるのにまとまった資金が必要ないため、これから資産形成をしていきたい人、いきなり大きな金額を投資するのに抵抗がある投資初心者にもおすすめです。

 

 

ドル・コスト平均法の注意点

 

リスク軽減効果が期待でき、投資初心者にもおすすめのドル・コスト平均法ですが、注意すべき点もあります。

 

 

・注意点1:すぐに投資をやめない

ドル・コスト平均法は投資を長く続けることで効果を発揮する投資法です。メリットを活かすためには、すぐに投資をやめないようにしましょう。

ドル・コスト平均法による投資では、運用状況を常にチェックする必要はありません。投資した商品の値動きが気になって毎日のようにチェックしても、投資するタイミングや金額を変えるわけではありません。むしろ値動きに一喜一憂して、途中で売ってしまいやすくなって逆効果です。

投資信託に投資する場合は、「自動積立サービス」を積極的に利用しましょう。買い付けが自動化されるため、「ほったらかし投資」で値動きを意識せずに済み、長く投資を続けやすくなります。

証券会社によっては、毎月定額で株式に自動投資できる「株式累積投資(るいとう)」や海外ETF(上場投資信託)の定期買付サービスを提供しており、投資信託以外の商品でも自動積立投資が可能です。

 

・注意点2:値動きにあわせて投資するタイミングや金額を変えない

ドル・コスト平均法による投資では、投資する商品の値動きや相場の状況によって投資するタイミングや金額を変えないようにしましょう。

安いと思ったタイミングで投資額を増やし、うまく値上がりすれば利益を増やせます。しかし、そこからさらに値下がりすれば、購入単価を大きく引き上げてしまうからです。

価格はどちらにも動く可能性があるため、うまくいくこともあるでしょう。しかし、値動きを予想せず定期定額で投資するのがドル・コスト平均法であり、自分の判断を加えてしまえば、もはやドル・コスト平均法ではありません。予想に自信があるなら、初めから一括投資するのが理にかなっています。

 

・注意点3:価格が一方的に動くケースでは不利

ドル・コスト平均法は、価格が上下に変動し、長期的には値上がりしていく商品に投資したときに有効に機能する手法です。ドル・コスト平均法なら常に有利に投資できると思わないないようにしましょう。

 右肩上がりに価格が上昇していく商品の場合、なるべく早い時期にまとめて投資したほうが購入単価は下がります。ドル・コスト平均法は、購入時期が後ろ倒しになるため不利です。

右肩下がりに価格が下落していく商品の場合、ドル・コスト平均法によって購入単価は下がります。しかし、価格が上昇に転じなければ購入単価を上回ることはなく、いつまで経っても利益は出ません。このような商品は、そもそも投資対象として不適切です。

長い目でみた場合、金融商品の価格や相場が上がり続ける、あるいは下がり続けることはほぼなく、投資を長く続けるほど、ドル・コスト平均法は有効に機能しやすくなります。

投資する商品や運用期間にあわせて適切な手法を選べるようにしておきましょう。

 

  • 長期的に値上がりが期待できる商品、インデックスファンド→ドル・コスト平均法
  • 短期間で値上がりが期待できる商品→一括投資
  • 値上がりが期待できない商品→投資しない

 

・注意点4:積立をやめるタイミング、売却するタイミングの判断は必要

ドル・コスト平均法では、投資するタイミングの判断は不要ですが、積立をやめるタイミングや売却するタイミングは自分で判断しなければなりません。

子どもの大学進学資金や老後資金など、何らかの目的があるなら、お金が必要になるときや目標金額に達したときが売却のタイミングです。

積立金額や運用商品(想定利回り)は、目標から逆算して設定するのが望ましく、投資を始める時点で売却までのイメージ、出口戦略まで描いておきましょう。

使う予定のないお金の運用であれば、期限を定めずに積立、保有を続けるのも選択肢です。

 

 

コツコツ資産を増やしていきたい人はドル・コスト平均法を有効活用しよう

 

 

 

ドル・コスト平均法は、リスクを抑えながらコツコツ資産を増やしていきたい人に適した投資手法です。万能ではないため注意も必要ですが、インデックスファンドなど、長期的に値上がりの期待できる商品への積立投資などにうまく取り入れるとよいでしょう。

次の記事では、ドル・コスト平均法に似た投資手法である「バリュー平均法」を紹介します。教育資金や住宅購入資金など、お金が必要な時期が決まっている場合に適した投資手法ですので、このような資金の運用を検討している人はぜひごください。

 

 

 

 

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