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ペットボトル症候群ってご存知ですか?-3

炭酸飲料やスポーツドリンクなど、糖分の多い清涼飲料水を摂取することで起きる症状です。

 

コンビニなどで簡単に手に入り、便利で美味しいペットボトル飲料ですが、飲み方によっては深刻な症状を引き起こしてしまうことをご存知でしょうか。それは、ペットボトル症候群と言われるものです。

 

 

ペットボトル症候群って何?

 

糖質が多く含まれた清涼飲料水を大量に摂取することによって起こるもので、正式には「ソフトドリンクケトアシドーシス」とも呼ばれます。

ケトアシドーシスとは、血糖値を下げる働きのあるインスリンが不足し、血糖値を十分に下げることができず、体内に「ケトン体」と呼ばれる物質が増えた状態です。急に血糖値が高くなり、糖尿病の症状が急激に現れ、場合によってはとても危険な状態になります。

 

清涼飲料水やスポーツドリンクには、予想以上の量の糖質が含まれていることが多く、大量に摂取すると体は「高血糖状態」になります。

糖尿病の症状の一つに、「血糖値が上がると喉が渇く」があります。するとさらに水分が欲しくなり、さらに大量の清涼飲料水を飲んでしまう、そしてまた喉が渇く……という悪循環を繰り返します。

その結果、インスリンの分泌や機能が低下し血糖値が高い状態が続き、ペットボトル症候群を発症するとさらに、だるい、疲労感、吐き気、腹痛などといった症状が現れるのです。さらに重症のケースでは意識障害を引き起こしたり、命に危険が及んだりすることもあります。

 

 

将来の糖尿病リスクが増加する

 

ペットボトル症候群は、若者(10~30代)に多くみられるのが特徴で、過去には、1日2~3リットルもの清涼飲料水を摂取していた高校生が意識障害を起こす、という事例が発生しました。清涼飲料水の大量摂取により、急性の糖尿病(高血糖状態)を発症した典型的なケースで、当時は社会問題の一つとして注目されました。

日本と同様に、海外でも若者を中心としたペットボトル症候群が問題になっています。アメリカでは子どもの肥満と若者の2型糖尿病の増加により、公立学校ではダイエットノンカロリー以外の清涼飲料水の販売が中止されています。将来の糖尿病や生活習慣病などのリスクを避けるためにも、子どもや若者の清涼飲料水の摂取量には十分注意が必要です。

 

 

清涼飲料水を飲むときに気をつけることは?

 

ペットボトル症候群を発症しないために、気をつけなければいけないのが「糖質の量」です。市販の清涼飲料水にはどのくらいの糖質が含まれているのか、スティックシュガー1本(3g)を例に、見てみましょう。

 

  • コカ・コーラ500mlあたりスティックシュガー19本
  • ポカリスエット500mLあたり10本
  • 健康的なイメージのあるカゴメ野菜生活200mLあたりスティックシュガー5本

 

とはいえ、清涼飲料水で糖質を一切摂ってはいけないわけではありません。各自の運動量や、健康状態に適した飲み物で、適した量を飲むようにしましょう。

 

 

 

 

「カロリーゼロ」「ノンシュガー」だったら大丈夫?

 

では、カロリーゼロやノンシュガー飲料であれば、たくさん飲んでも大丈夫なのでしょうか。答えはNO。ここには大きな落とし穴があります。

カロリーゼロを謳う商品のすべてが、糖質がまったく含まれないとか、カロリーが本当にゼロというわけではありません。

 

食品表示法に基づいた考え方では、次の場合はカロリーゼロ・ノンカロリーなどと表記することが可能です。

 

  • カロリー(熱量)は「100g(ml)あたり5kcal未満
  • 糖質(糖分)は「100g(ml)あたり5g未満

 

たとえば、糖質が100mlあたり0.4gの飲料の場合でも、ノンシュガー飲料と表示できるというわけです。これを500mLのペットボトルに換算すると、1本あたり2gの糖質を摂っていることになります。暑い夏、汗をたくさんかけば必然的に冷たい飲み物が欲しくなります。1日あたり合計2L飲むと、糖質は8gです。スティックシュガーに換算すれば、2本分以上の砂糖を飲んでいるのと同じなのです。

 

 

ペットボトル症候群を避けるにはどうしたらいい?

 

まずは、日ごろの水分補給として、甘いものや糖分を含む飲料を摂取するのはやめましょう。糖質ゼロと書かれている場合でもラベルに記載された成分表を見る習慣をつけると良いでしょう。特に、真夏の炎天下で活動する場合や、激しい運動など行う場合は、水やお茶など糖分を含まない飲料にし、必要に応じて塩分補給を行うことも大切です。

 

甘いものを飲みたいときは、カロリーゼロ・カロリーオフ飲料を選ぶのがお勧めですが、糖質が少ないからといって大量に摂取するのは禁物です。また糖分を多く含む清涼飲料水を飲むときは、決して一気飲みしないこと、また大量に買い置きすることなく、飲むときは嗜好品として適量を心がけるとよいでしょう。

 

 

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