ごくわずかな量でも、体全体をコントロールする物質、「ホルモン」について考えよう!
「ホルモン」といっても、食べる方のホルモンではありません。私たちの体の中にある目に見えないものです。
女性は特に、毎月の月経周期が女性ホルモンの影響で決まってくることから、なじみ深い言葉かもしれません。でも実際にホルモンが私たちの体の中でどのように働いているかご存知でしょうか
ホルモンとは
体の中にある「内分泌腺」で作られるホルモンは、体のさまざまな働きを調節しています。内分泌腺は体中にあり、それぞれ種類の異なるホルモンが作られています。
現在ホルモンとして認められているものは約100種類あり、今なお発見され続けています。また、ホルモンは少量でも効果を発揮し、必要な時に必要な量が作られ、体のバランスを保つという、大事な働きを担っています。
それでは、ホルモンの作られる場所と種類をいくつか見てみましょう。
脳下垂体で作られるホルモン
脳下垂体は、頭蓋骨のほぼ中心にあり、下垂体とも呼ばれています。また脳下垂体は「脳下垂体前葉」と「脳下垂体後葉」の2つに分かれます。
脳下垂体前葉から生まれる主なホルモンは成長ホルモンや甲状腺刺激ホルモン、性腺刺激ホルモンです。これらのホルモンは、他の内分泌腺からホルモンが出るようにコントロールしてくれる働きがあります。
脳下垂体後葉で作られる主なホルモンは、抗利尿ホルモンや子宮収縮ホルモンです。抗利尿ホルモンは、尿の量を調節する成分を分泌し、子宮収縮ホルモンは、子宮を収縮させる成分を分泌しています。
甲状腺で作られるホルモン
甲状腺は、喉の下あたりにある蝶のような形をした器官です。ここでは、甲状腺ホルモンが作られています。
甲状腺ホルモンは、全身の細胞の働きを活発にし、成長を助ける働きがあります。
副甲状腺で作られるホルモン
副甲状腺は甲状腺の後ろ側に4つあります。大きさは麦粒くらいで上皮小体とも呼ばれ、副甲状腺ホルモンが作られています。副甲状腺ホルモンは骨や腎臓に働きかけて、血液中のカルシウムを調節しています。
副腎で作られるホルモン
副腎とは腎臓の上にある三角形の器官で、副腎皮質ホルモンや副腎髄質ホルモンを作っています。
副腎皮質ホルモンは血液中の水分やミネラル、糖分の量を調節する働きがあります。
また、副腎髄質ホルモンには、アドレナリン、ノルアドレナリンなど、ストレスに対する反応を調整しています。
膵臓で作られるホルモン
膵臓のなかにある細胞では、膵臓ホルモンが作られています。膵臓ホルモンには、腸での消化を助けるホルモンや、血液中の糖分の量を上げるグルカゴン、糖分の量を下げるインスリンなどがつくられています。
中でもインスリンの働きは重要で、血糖値(血液中の糖分の量)を下げる働きがあります。体の中で血糖値を下げる働きがあるのはインスリンだけなので、糖尿病の発症にも大きく関わっています。
生殖腺で作られるホルモン
生殖腺は、男女で形や位置などが異なります。
生殖腺では性ホルモンが作られ、男性ホルモンは男らしい体つきや機能を、女性ホルモンは女らしい体つきや機能を作り出しています。女性の場合、月経周期を調整するのは2種類の女性ホルモンです。
まとめ:ホルモンは複雑に関係している
前述の通り、現在発見されているホルモンは100種類以上あります。これらは単体で機能を発揮することもありますが、複数のホルモンによって体の調子が整えられたり、複数のホルモンが順番に働くことで何らかの効果を発揮しているものもあります。
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