現役世代の「私」のお金・健康に関するお役立ち情報

注目される健康経営!そのメリットとは!?

「従業員任せにしないで!」という、「企業」に向けたメッセージです。

 

近年、「健康経営」という言葉を聞く(見る)機会が増えてきました。

体と心の健康と、会社の経営。どこがどうつながっているのか、疑問に思うことはありませんか。

 

 

健康経営とは

 

健康経営とは、企業が従業員などの健康管理を福利厚生施策や個人任せとせず、健康施策を他の事業活動と同じく戦略的に実践することです。企業理念に基づき行われる健康投資は、従業員の活力向上や生産性の向上など、組織に活性化をもたらすと考えられています。そのため、結果的に業績向上や株価向上につながることが期待されています。

健康経営が提唱された背景には、次のようなものがあります。

 

 

労働人口の減少

 

少子化などにより労働人口は減少しています。そのため、一人あたりの労働生産性を高めることが必要になりました。

 

 

経営上のリスク回避と低減

 

近年では、健康問題によるビジネスでの損失は大きくなっています。長時間労働やストレスフルな環境での仕事は、従業員のストレスが大きくなり自殺や裁判などの原因とされています。

 

この他にも、従業員の健康増進をすることにより、医療費を削減するなどが背景にあります。

 

 

健康経営の認知度

 

健康経営の考え方は、もともとはアメリカで生まれたもので、理論生物学者であるロバート・ローゼンが「従業員への健康促進は投資である」と提唱したのが始まりとされています。

公的医療保険がないアメリカでは、病気になると高額な医療費がかかり負担は大きくなります。そのため健康経営によって従業員の健康を改善する動きが1990年代あたりから広がりました。

 

日本で健康経営が意識されたのは近年です。経済産業省と東京証券取引所が共同で、2014年に「健康経営銘柄」を作りました。健康経営銘柄は、健康経営に戦略的に取り組んでいる企業から選出されます。これは、企業の健康経営の取組が適切に評価される仕組みづくりを目指したものです。2022年は初選定19社を含む50社が選定されています。

 

 

健康経営の必要性

 

健康経営は、なぜ注目を集めているのでしょうか。健康経営の必要性についてみてみましょう。

 

 

従業員の能力を最大限発揮できるようになるため、長期的な企業の繁栄につながる

 

従業員が健康に不安を抱えながら業務を行えば、集中することができません。健康に働くことができれば、個人の能力を最大限に発揮することができます。すると労働生産性は向上し、企業利益に直結していくことが期待できます。

 

 

従業員の健康状況の把握・問題の早期発見・対策につながる

 

企業が従業員の健康状態を把握することで、各組織の健康問題の早期発見をすることができます。また、問題を知ることができれば、早めに対策をとることができます。

 

 

メンタルヘルス不調の管理

 

問題点を早期に発見することができれば、従業員のメンタルヘルス不調の予防になります。また、早期に改善することもできます。

 

 

生活習慣病の管理

 

運動習慣や食生活に関する健康指導を行うことで、生活習慣病の予防や改善につなげることができます。

 

 

健康経営のメリット

 

健康経営にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

 

企業イメージの躍進

 

健康経営に取り組んでいる企業は、福利厚生を重視しているため従業員を大切にしているという印象を与えます。そのため、企業イメージの向上に繋がります。また健康経営銘柄に選ばれた企業は、株価が上昇することもあります。

 

 

労働生産性の増進

 

健康経営の一番のメリットとしてあげられるのは労働生産性の向上です。従業員の体調が良いことで、仕事の集中力やパフォーマンスの向上が期待できます。

 

 

疾病手当の減少

 

従業員が健康に働くことができれば、退職者の高齢者医療費負担の軽減や、疾病による長期休暇の取得率の低減に繋がります。

 

 

経営上のリスク回避と低減

 

健康問題による損失を最小限にすることができます。また法令順守を実施することで、リスク回避や低減にも繋がります。さらに、企業の社会的評価の向上や、優秀な人材の流出を軽減させ、新規雇用のしやすさに繋がる、労務負担が軽減するといったことも期待できます。

 

 

テレワークのストレス対策

 

日々の仕事を企業以外で行うテレワークは、働き方改革の導入やコロナ禍の影響で定着しつつあります。

テレワークでは、企業と同じように業務を進めることが難しい場合も多くあります。そのため、これまでとは異なるストレスが見られるようになりました。このような時でも、健康経営を行なっていれば、室内での運動などで健康増進を図れ、従業員のストレス対策ができます。

 

 

健康経営のポイント

 

 

健康経営の取組は、経営に組み込んでいく必要があるため経営者の関与は不可欠となります。多くのお金がかかると思われる健康経営では、いろいろな助成金を利用することができます。

 

例えば「ストレスチェック助成金」は産業保健関係助成金の一つです。利用には次の条件が必要となります。

 

 

【ストレスチェック助成金の概要】

 

  • 派遣労働者を含めて従業員50人未満の事業場がストレスチェックを実施
  • 医師からストレスチェック後の面接指導などの活動の提供を受けた場合

 

【ストレスチェック助成金の利用条件/事業場の要件】

 

  • 労働者を雇用している法人・個人事業主
  • 労働保険の適用事業場
  • 常時使用する従業員が派遣労働者を含めて50人未満

 

【ストレスチェック助成金の利用条件/取組の要件】

 

  • ストレスチェックの実施
  • ストレスチェックの実施者が決定済
  • 事業者が医師と契約し、活動の体制が整備されている
  • ストレスチェックの実施や指導などを行う者は、自社の使用者・労働者以外の者である

 

【金額の目安】

 

  • ストレスチェックの実施費用:従業員1人につき500円(税込)
  • ストレスチェックにかかる医師の活動費用:1事業場につき1回の活動につき21,500円(上限3回)(税込)
  • 上限額に満たない場合は全額支給

 

 

その他にも助成金には「職場環境改善計画助成金」「心の健康づくり計画助成金」「小規模事業場産業医活動助成金」などがあります。このような助成金を利用しながら、健康経営を取り入れるのも良いでしょう。

 

 

健康経営を成功させるポイント

 

健康施策は、企業活動と同じように基本方針を決め、目標設定しPDCAサイクルに落とし込む必要があります。健康経営を成功させる、ポイントをいくつかみてみましょう。

 

 

【健康経営を成功させるポイント 6箇条】

 

  • 企業トップから経営理念に沿った会社全体の健康保持・増進を発信する
  • 目標の設定と計画の策定
  • 従業員の健康保持・増進の推進を統括する組織体制の構築や専門人材の活用
  • 従業員の健康保持増進施策
  • 従業員の健康保持増進施策の効果検証と改善措置
  • 労働安全衛生関連法令の順守

 

 

健康経営サービスの導入は有効な手段

 

健康経営を取り入れるにあたり、健康経営サービスを導入することは有効な手段の一つです。それでは、実際にサービスを導入するにはどのような事をすればよいのでしょうか。

まず健康経営サービスを導入するためには、一番初めに社内で実態調査を行う必要があります。実態調査では、どのような課題が出てくるのかを洗い出すことができます。調査の内容は、社内で収集できる情報が適しており、生活アンケート、健康診断、ストレスチェックの結果、残業時間などです。

 

調査内容が集まれば、課題がみえてきます。この課題に対して目標を立てていきます。目標は曖昧なものではなく、明確な数字などを出すようにして詳細な目標を立てるようにしましょう。目標は企業ごとに異なりますが、健康診断の受診率を上げるといったものや、医療費を減らすといったものがあげられます。

 

健康経営サービスには、いろいろなものがあります。中には、ゲーム感覚で楽しみながら毎日続けられるものもあります。スマホやパソコンから、起きた時間や夕食の時間を入力するだけで、適切なメニューを提案してくれる機能があるため、生活リズムの改善に役立ちます。この機能はひとりひとりの従業員の勤務形態に合わせられるため、シフト勤務の人でも気兼ねなく使うことができます。しかも、専門知識のある栄養士や医師が監修しているため、短期間でベストコンディションを目指すことができ、健康経営に役立てられます。

 

その他にも、生活リズムが不規則になりがちだった従業員の健康管理を課題としていたアビームコンサルティング株式会社でも、リボーンマジックは導入されました。アビームコンサルティング株式会社では、1か月のトライアルで、7割以上の従業員の内臓脂肪数値が大幅に改善しました。また、隙間時間を使ってゲーム感覚で利用できるという点や、コインも手に入るメリットなどから登録者数は増えました。健康データも良くなり、メンタル面で休職していた従業員の再発予防プログラムとしても活用されています。

 

企業で働いていると、多くの時間は企業で過ごすものです。そのため、少ないプライベートの時間だけで健康を維持していくことは困難とされます。だからこそ、企業が健康への取組みを行うことの重要度が上がってくるのです。

 

 

まとめ:健康経営の理念に則り、誰もが安心して働ける社会を

 

近年、個人の生き方も尊重されるようになり、自分の生き方や健康にも意識を向けやすくなっています。また、新型コロナウイルスの影響で、これまでの働き方から変更を余儀なくされた人も多くいます。これを機に、働き方と健康には大きな関係があるということを実感された方も多いはずです。

健康経営は、短期間で結果が出るものではありません。

長いスパンで取り組む必要がありますが、働き方と健康の関係を見つめ直してみましょう。働く人にとって「健康でいること」は、とても大切なことなのです。

 

 

 

エピローグ もし、このようにお考えなら

 

今回の記事はいかがでしたか?既にご存じの情報もあれば、「そうなんだ」「知らなかった」といった情報もあったのではないでしょうか?

 

健康志向の高まりと共に、世間には様々な情報が飛び交っています。スーパーやコンビニに並ぶ商品には、いつの間にか糖質やたんぱく質の量が表示されるようになっています。

 

ところで皆さんがこうした情報を気にされるのは、皆が共通に避けて通りたい「がん」や「糖尿病」をはじめとした生活習慣病を防ぎたいとお考えになるからではないでしょうか?

 

このサイトには、ご覧いただいた情報以外にも皆さんの“健康リテラシー”をアップデートする様々な情報が掲載されています。

 

たとえば、「カテゴリ:がん」には、このようなエッセンスをご確認いただける多くのコラムが存在します。

 

・【基本】 「がん」とは何か?どのようにして罹患するのか?

・【確率】 年齢や男女差は?

・【部位】 どんな種類がある?年代・性別に多いのは?

・【発見】 早期発見するには?

・【原因】 遺伝は関係ある?生活習慣はどこまで影響する?

・【治療】 どんな治療方法がある?

・【費用】 いくらかかる?

・【生活】 仕事は続けられる?

 

また、「がん」以外の各カテゴリからも様々な情報のキャッチアップが可能です。

 

・生活習慣病

・糖尿病

・就業障がい

・障がい

・介護

 

今回ご確認いただいた情報をもとに、「この情報が気になる」と思われた場合は、ぜひ他のカテゴリも覗いてみてください。

 

この記事は役に立ちましたか?

もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。

関連記事