むしろ疲れやすくしている? かえってカラダがだるくなったり眠気がひどくなった経験はありませんか?
身体が疲れているとき、なんとなく甘いものが欲しくなりますよね。仕事中の疲労回復のために、会社の引き出しにいつも甘いお菓子を忍ばせているという方も多いのではないでしょうか。
疲れたときは甘いものを食べるのが一番と思われがちですが、実は、糖分を摂ると、疲労回復どころか、逆効果になってしまうことがあるのです。
糖分と疲労の甘い関係?
さまざまな栄養素の中の糖質は、私たちが活動するためのエネルギー源であり、特に脳は糖質の中のブドウ糖をエネルギー源としています。身体が疲れを感じるとき血液中のブドウ糖は不足した状態となり、脳は空腹のシグナルを出します。そして、食事などでエネルギ―を補おうとします。甘いものが欲しくなるわけは、甘いもの(糖分)は体内で素早くエネルギーに変換されるため、疲れが取れやすいからです。しかし、その疲労回復は一時的なものであり、疲労回復の根本的な解決にはなりません。
このような糖質と疲れの関係には、食事と血糖値がかかわっています。空腹時に甘いものをたくさん摂ると、血糖値が急激に上昇し、次にその上昇した血糖値を下げようとインスリンが分泌されます。そして、血糖値が下がりすぎてしまうと、「低血糖症」という状態に陥り、疲れやすい、眠気におそわれる、などといった困った症状を引き起こしてしまいます。
糖分の摂りすぎはビタミン不足の原因にも
糖質の過剰摂取は、ビタミン不足も引き起こします。
ビタミン類は、糖質のエネルギー産生に必要不可欠な栄養です。糖質を摂り過ぎると、ビタミンが不足することでエネルギーへの変換がうまくできなくなり、身体が疲れやすくなるのです。
夏の暑い季節の夏バテを例に考えるとイメージしやすいでしょう。水分補給のために甘いジュースを飲むのと、少量のレモンなどが入った水を飲むのと、どちらが元気になる気がしますか?清涼飲料水など糖質を含む飲料の摂り過ぎは避け、ビタミンを積極的に摂取するなど、水分の摂り方にも十分に注意しましょう。
甘いものの食べ過ぎは睡眠の質を低下させることも
甘いものの弊害は他にもあります。
寝ている間は、私たちの身体の中では副交感神経が優位になり精神がリラックスし身体の回復が促進されます。しかし、寝る前に糖質をたくさん摂取すると、急激な血糖値の上昇によって交感神経が優位になってしまい、睡眠の妨げになってしまいます。
就寝直前は、ご飯など糖質の高い食べ物は控えましょう。また食べ物だけでなく、アルコール類も糖分を多く含みます。最近よく眠れない、寝ているのに疲れがとれない、など睡眠の質に低下を感じるときは、夜間の食生活を見直すのも良いでしょう。
甘いものがやめられないのは、なぜ?
疲れている時以外でも、甘いものがやめれらずに困っている人は多いでしょう。これは砂糖がもたらす働きに大きく関わっています。
砂糖を摂取すると、脳内でドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質が分泌されます。これらは、私たちの脳機能を活性化し快感を作り出すはたらきがあり、幸福感や癒しなどを与える麻薬に似たような性質を持っています。
人はストレスを感じたときや、疲れたとき、甘いものを食べることで癒しを得て、気持ちが良くなります。そして、この快感をもう一度味わいたいと思うようになります。これが次第に常習化してくると「砂糖を摂ると、幸せになれる」と脳が感じるようになるのです。いわゆる中毒に陥った状態で、これが砂糖依存症とも言われています。
糖質の摂り過ぎは、肥満や糖尿病などの疾患のリスクを高めます。甘いお菓子以外にも、清涼飲料水やパンなど、砂糖を多く含む食品の摂り方には十分気をつけましょう。
まとめ:甘いモノには気を付けよう
糖質の摂り過ぎは、肥満や糖尿病などの疾患のリスクを高めます。
甘いお菓子以外にも、清涼飲料水やパンなど、砂糖を多く含む食品の摂り方には十分気をつけましょう。
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