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【急性心筋梗塞】 6時間以内に治療を開始できれば9割は助からない⁉

 

皆さんは急性心筋梗塞や狭心症という病気をご存知ですか?

2012年に天皇陛下が狭心症に対して手術を受けたことが当時話題となりましたが、現在でも多くの方が急性心筋梗塞に罹患し、死亡しています。

 

急性心筋梗塞とは、心臓の血管に狭窄が起こり、心臓に十分な血液や酸素を供給できなくなることで心臓が壊死してしまい、ポンプとしての機能を果たせなくなり死に至る病気です。

 

急性心筋梗塞は病院到着前に亡くなる人が多い疾患であり、発症した場合の死亡率は約40%とされています。

その一方で、近年医療の発達に伴い治療成績は向上しつつあり、急性心筋梗塞で入院した場合の院内死亡率は10%以下です。

 

つまり、いかに早期に医学的介入を行えるかで急性心筋梗塞の患者の予後は決まってしまうのです!

残念ながら多くの人が発症すると分かっている病気である以上、身近な大切な人や自分の命を守るためにも、急性心筋梗塞に対する知識や対応策を身につけておくべきです。

 

そこで本書では、心筋梗塞の症状や助かる確率、そして事前に備えておくべきことなどについてご説明します。

<人体で最も重要な臓器、心臓とは?>

 

心臓

 

我々が生きる上で心臓は無くてはならない臓器であることは誰もが理解している事だと思いますが、実際にその機能を言語化できる人はそこまで多くないと思います。

 

心臓の機能を分かりやすく言えば「体内のポンプ」です。

体内を巡る血液を肺や脳、肝臓や腎臓、骨や筋肉などありとあらゆる組織に送り届けるため、我々が寝ている時も24時間365日休むことなく動き続けています。

 

全身を巡った血液は右心房、右心室と呼ばれる心臓の部屋に入り、その後肺に拍出されます。

肺に到達した血液は、肺から吸い込まれた大量の酸素を取り込んで左心房、左心室と呼ばれる心臓の部屋に戻っていきます。

左心室に充満した多量の酸素を含む血液は、その後各組織に酸素や栄養分を届けるために一気に全身に拍出されます。

 

例えば運動時は筋肉での酸素需要が高まるため、心臓は脈拍を強く、早くしてより多くの酸素を供給します。

逆に安静時は筋肉での酸素需要が低下するため、心臓は脈拍を自動で抑える様になります。

この様に、各組織の酸素需要を満たす様に、心臓は常に拍動し続けています。

 

ここで1つ疑問ですが、24時間365日休むことなく働き続け、常に収縮運動を繰り返している心臓は大量の酸素を必要としているはずであり、一体どの様に自分自身に酸素を送り届けているのでしょうか?

 

<心臓を栄養する血管、冠動脈!>

 

 

結論から言えば、心臓は冠動脈という血管を介して酸素を大量に取り込み機能を維持しています。

左心室に充満した多量の酸素を含む血液は、左心室が収縮することで大動脈に拍出され全身に送り届けられますが、大動脈の最も心臓に近いところに冠動脈と呼ばれる血管が存在します。

 

心臓から拍出された血液の約5%が冠動脈を経て心臓の筋肉を栄養し、体全体の酸素消費量の約10%が心臓で消費されています。

流れる血液量に対して消費される酸素量が多いことからも、いかに心臓が酸素需要の高い臓器であるかが分かります。

 

冠動脈が左右に1本ずつ分岐しており、それぞれ右心房や右心室、左心房や左心室に酸素を供給しています。

 

この様にして、心臓は常に酸素を多く含んだ新鮮な血液を最優先で供給されている臓器であり、冠動脈に狭窄が及ぶことは心臓にとって非常に危険な状況なのです。

 

高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病によって動脈硬化が進展すると、血管壁が固くなってしまい徐々に内腔が狭くなっていきます。

こういった変化は冠動脈にも同様に起こりますが、もともと細い血管のため狭窄による影響が出やすいのです。

 

ある程度狭窄した状態を狭心症、完全に狭窄もしくは閉塞してしまうと急性心筋梗塞となります。

前述した様に心臓は非常に酸素需要の高い臓器であるため、冠動脈の狭窄もしくは閉塞によって必要量の酸素を得られなくなると、ポンプ機能が弱まってしまい様々な症状をきたします。

 

まず、急性心筋梗塞の前兆としては以下の様な症状が挙げられます。

 

  • 胸の痛み、圧迫感、胸部締め付け感
  • 胸やけ
  • 腕・肩・歯・あごの痛み
  • 数分~10分程度で症状がなくなる
  • 繰り返すことが多い
  • 階段の上り下りや歩行などで体を動かしたときに症状が現れたり、悪化したりすることがある

 

しかし、完全に冠動脈が狭窄、閉塞してしまうと心臓への酸素供給が途絶えてしまい、ポンプ機能を維持できなくなってしまいます。

心臓が壊死し始めると、不整脈や心臓破裂などの致死的状況を招いてしまい、血圧は維持できなくなり、脳にも十分な酸素を供給できず意識障害が引き起こり、全身の機能を維持できずに死に至ります。

 

<急性心筋梗塞で助かる確率とは?>

 

心電図

 

急性心筋梗塞を発症した場合、適切な治療を施すまでの時間が命を左右します。

近年の医療の発達に伴い治療成績は向上しつつあり、遅くても発症後6時間以内に治療を開始できれば、90%以上の人は救命できると言われています。

 

しかし、死亡する多くの人は病院に到着することなく死亡しており、急性心筋梗塞で亡くなる人の半数以上が、発症から1時間以内に死亡しています。

 

なぜ、発症から1時間という短時間で死に至る人が多いのでしょうか?

これは、急性心筋梗塞による死亡の直接の原因が、心筋の壊死による循環破綻ではなく、発症後早期に起こる不整脈によるものだからです。

 

数ある不整脈の中でも、心筋梗塞では心室細動と呼ばれる不整脈を誘発しやすく、全身に血液を送るべき左心室が細かく震えるだけで、効果的な収縮運動を行わなくなってしまう病態です。

 

心室細動に陥った場合、心臓からの効果的な拍出は一切失われてしまうため循環破綻を引き起こし、1時間以内に死亡するのです。

現在でも年間170万人以上の方が急性心筋梗塞に罹患し、そのうち20万人以上が死亡しています。

また、高齢化の影響を除いても都市部の男性では年々罹患率が増加傾向にあり、致死率を考えるととても無視できる病気ではありません。

 

では我々が取るべき対応はどんなことが挙げられるでしょうか?

 

  • AEDについて理解する

 

前述した様に急性心筋梗塞は初期治療が非常に重要です。

特に発症直後、心室細動が誘発されている場合は意識を失ってしまい、周囲の人が発見した時には心臓が止まっている可能性も高いです。

 

救急隊が着くまでの間にも脳や心臓の壊死は進行してしまうため、1秒でも早くAEDの使用や心肺蘇生法(人工呼吸や心臓マッサージ)が求められます。

仮に、皆さんの家族や友人が急性心筋梗塞に罹患した場合、皆さんの初期対応が生死を分けるかも知れません。

 

日本のAED設置数は約60万台と、世界NO.1の普及率を誇ります。

駅や学校、商業施設など様々な場所に設置されているため、日頃から設置場所を確認しておくべきです。

 

  • ヘルスリテラシーの向上に努める

 

急性心筋梗塞は生活習慣病による動脈硬化が主な原因であるため、日頃から自身の健康を鑑みて生活を送ることが最大の予防策になります。

塩分や脂質を控え、野菜を積極的に摂取することで高血圧を予防できます。

また、飲酒は適度に、喫煙は控えるべきです。

 

  • 民間の保険に加入して備える

 

多くの人が罹患するため、急性心筋梗塞は悪性新生物、脳卒中とともに三大疾病とされており、多くの民間保険で保障されています。

 

急性心筋梗塞に罹患した場合、長期的な入院や通院を強いられる上に、医療費負担や就業不能に伴う経済的損失など、健康以外の不利益も多く被るため民間保険に加入し備えておくことは1つの選択肢だと思います。

 

まとめ

このように、急性心筋梗塞をはじめとする三大疾病は非常に怖い病気なのです。

しかし、だからと言って怖がるだけでは意味がありません。

適切な対応を行えば十分助かる見込みもある病気です。

そのためには、みなさんそれぞれにも取るべき対策があります。

 

エピローグ もし、このようにお考えなら

今回の記事はいかがでしたか?既にご存じの情報もあれば、「そうなんだ」「知らなかった」といった情報もあったのではないでしょうか?

中でも、心疾患や脳血管疾患の内訳となる“病名(種類)”については、「混乱してしまう」「わかりにくい」といった声が多く聴かれます。

・ 心疾患】 心筋梗塞と急性心筋梗塞の違いは? 狭心症とは何が違うの?

・ 脳血管疾患】 脳卒中と脳梗塞と脳出血の違いが分からない

またこの違いは、ご加入されている生命保険の「保障範囲の違い」にも直結し、場合によってはこのように「受け取れる」「受け取れない」の違いになってしまうことも考えられます。

・自身の認識:「脳血管疾患」と診断されれば受け取れると思っていた。

・実際の保障範囲:「脳卒中」の場合のみ受け取れる保障内容だった。

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